今回ご紹介するのは、レイヤーからドライバーに至るまで、とにかく「楽しさ」に満ちたギミックだらけのベイブレードです。
一撃決着をコンセプトに圧倒的なバースト性能と、同じ相手との対戦でも毎回全く異なる結果を生み出すギャンブル要素が詰め込まれた、そんなロマン型のベイブレード『B-142 ジャッジメントジョーカー.00T.Tr 斬』を見ていきましょう!
記事では、バーストされにくさを大きくアップするジャッジメントジョーカー最強改造も紹介します。
B-142 ジャッジメントジョーカー.00T.Tr 斬 パーツ構成
今回ご紹介するのは『B-142 ジャッジメントジョーカー.00T.Tr 斬』です。
2019年5月に発売されたこちらのベイですが、そのコンセプトやギミックを調べれば調べるほどに惹かれていき、私がベイブレードを15年以上ぶりに復帰する決め手となりました。
ちなみに当ブログ「BLADERS」メンバーのベニィさんも私と同じく、ジャッジメントジョーカーがベイブレードを始めるきっかけとなっています。
それほどまでに私達を強く惹き付けたジャッジメントジョーカーの魅力を詳しく紹介します。
レイヤー:ジャッジメントジョーカー 斬
まずはレイヤーのジャッジメントジョーカー 斬から見ていきましょう。
ジャッジメントジョーカーはGT(ガチンコ)レイヤーシステムに対応しており、ガチンコチップ・ウエイト・ベースの3パーツに分解が出来ます。
ガチンコチップ:ジョーカー
ジョーカー | |
---|---|
攻撃力 | 2 |
防御力 | 1 |
持久力 | 0 |
重量 | 0 |
機動力 | 0 |
バースト力 | 0 |
二面性を象徴しているのか、ジョーカーチップに描かれた2つの顔は、それぞれ表情が異なるのも芸が細かいです。
ジョーカーは3段階のロックを持つ右回転のガチンコチップで、1段目のロックのみが硬く、他は標準的という構成になっています。
ウエイト:斬
斬 | |
---|---|
攻撃力 | 1 |
防御力 | 1 |
持久力 | 1 |
重量 | 2 |
機動力 | 0 |
バースト力 | 0 |
斬ウエイトは、左右2ヶ所に重心が偏っているバランスタイプのウエイトです。
無難と言えば無難ですが、トリッキーなパーツが多いジャッジメントジョーカー.00T.Tr 斬の構成の中では、逆に違和感があるようにも思えます。
ベース:ジャッジメント
ジャッジメント | |
---|---|
攻撃力 | 1 |
防御力 | 1 |
持久力 | 1 |
重量 | 3 |
機動力 | 1 |
バースト力 | 4 |
今回の目玉であるジャッジメントベースには、特徴がこれでもかと詰まっています。
ベースの外側にあるピンクの部分は超大型のラバー刃です。
ラバー素材と聞くと防御型のイメージがありますが、ジャッジメントの場合は攻撃用の役割を備えており、ラバーの高い摩擦力と相手を引っかける形状により、これまでのベイでは実現できなかったほどの高いバースト性能を持っています。
しかし、相手を引っかけてバーストさせやすいということは、その分だけ自分にも同じ衝撃が加わるためバーストされやすくもなります。
そこで工夫されているのが、ベース内側に備えたバースト対策用のラバー素材です。
ディスクと干渉する位置にラバーを配置し、強い衝撃が加わっても自分のロックが進みにくくなっています。
ところが、このバースト防止用ラバーは片側のみにしか付いていません。
そのため、ラバーが内蔵されていない側で攻撃を受けると、普通にロックが進んでしまいます。
これこそがジャッジメントの面白さですね。
ただ強いだけでなく、あえて弱点というか隙を作ることで「とりあえずジャッジメントを使えば負けない」のような、ツマラナイ状況にならないのです。
ちなみにマニュアルには、この引っかかりやすい形状のラバー刃ゆえに、回っているときは手で止めないようにと書かれた注意書きがされています。
ディスク:00(ダブルオー)
00(ダブルオー) | |
---|---|
攻撃力 | 0 |
防御力 | 0 |
持久力 | 1 |
重量 | 5 |
機動力 | 0 |
バースト力 | - |
ディスクはフレーム対応・最重量クラスの00(ダブルオー)が付属します。
ぶつかった時の衝撃はその重さに比例し、格闘技で体重別に階級が分かれているのと同じように、基本的にベイブレードは重たい方が強いので、重量級のディスクが付属しているのはありがたいです。
相手に引っ掛けてバーストを狙っていくタイプのレイヤーとの相性も非常に良いですね。
フレーム:T(ターン)
T(ターン) | |
---|---|
攻撃力 | 2 |
防御力 | 1 |
持久力 | 0 |
重量 | 0 |
機動力 | 0 |
バースト力 | 0 |
ひっくり返すことで相手に引っ掛ける攻撃モードと、相手の攻撃を受け流す防御モードを切り替えることが出来ます。
ジャッジメントジョーカーの場合はアタックタイプのベイなので、ツメが引っかかる攻撃モード(写真左)にしておくのが基本でしょう。
ドライバー:Tr(トリック)
Tr(トリック) | |
---|---|
攻撃力 | 2 |
防御力 | 2 |
持久力 | 2 |
重量 | 0 |
機動力 | 0 |
バースト力 | - |
Tr(トリック)ドライバーは数値だけ見ると、攻撃力・防御力・持久力のバランスがとれた優秀そうなドライバーですね。
キノコの傘のように見える周囲のパーツがくるくると回転する構造になっており、その回転に連動して、軸先を覆う2本の柱が出たり引っ込んだりを繰り返す仕組みになっています。
2本の柱が出ている時はスタジアム内を暴れ回る攻撃モード、逆に引っ込んでいる時にはシャープな軸先のみがスタジアムに接触して静かに回る持久モードとなります。
そうしたトリッキーな仕組みを内蔵するため、ドライバーそのもののサイズもかなり大きいですね。
デフォルト構成での使用感
合計点 | |
---|---|
攻撃力 | 8 |
防御力 | 6 |
持久力 | 5 |
重量 | 10 |
機動力 | 1 |
バースト力 | 4 |
バランスタイプと謳われているジャッジメントジョーカーですが、数値上は攻撃寄りで、更に実際に回してみた時の挙動も明らかにアタックタイプのベイとなっています。
大型のラバー刃によるバースト性能はまさに圧巻の一言。
逆に、バーストされやすさに関しては意外と低く、一方的に自分だけバーストされることは少ないです。
バーストフィニッシュで終わる場合、基本的には相手をバーストさせるか、相手と同時バーストかの2パターンで、ベース内側のバースト防止ラバーが仕事をすると前者になるのでしょう。
レイヤー内側にあるロック防止用のラバーについては、ロック2段目までは干渉するものの、最後のロックではディスクに触れていないため、序盤のみに効果を発揮する仕様となっています。
1段目のロックが硬いジョーカーチップとの組み合わせは絶妙と言えますね。
トリックドライバーは数値上こそ攻撃力・防御力・持久力が全て2というバランス型のように思われますが、体感としては攻撃力:4・防御力:2・持久力:1~2といったところでしょうか。
攻撃モードの時の暴れっぷりは気持ち良いものの、スピンフィニッシュには期待できません。
というのも、軸を覆うパーツの出方がデジタル的なON・OFFのどちらかでなく、アナログゆえに中途半端な飛び出し方をします。
完全に引っ込んでシャープな軸先のみが露出していれば持久力もそれなりにあるのですが、少しでも出てしまっているとスタジアム内を激しく暴れ回り、スタミナを一気に失ってしまうため、持久力にはかなり低い評価を付けました。
シュート前に調整をしても、シュート時の回転やスタジアムに接触した衝撃だけでもトリックドライバーは変化してしまうので、「確実に持久モードでシュートする」といった調整は非現実的ですね。
言い換えれば「たまに持久型になる攻撃型ドライバー」ですので、アタックタイプのベイを構築する場合には有力な選択肢となります。
バーストされにくさを高めるおすすめ最強改造
ジャッジメントベースを改造する際に最も優先して考えるべきポイントは、レイヤー内側のラバーとディスクとの相性です。
相手とぶつかった際にロックが進まないようディスクと干渉するラバーパーツですが、組み合わせるディスク次第で引っ掛かり方に大きな差が生まれるのです。
ラバーにグッと引っ掛かるディスクを付けてあげると、それだけでバーストされる確率が激減します。
私が試した中ですと、『B-149 GTトリプルブースターセット』に同梱されているBl(ブリッツ)ディスクに付けた時の硬さは、もはや禁止級!
デフォルト構成では全く勝てなかったリヴァイブフェニックスを相手に、アーマーを剥がしつつもジャッジメント側はロックが1つも進まず、そのまま一方的に倒せるほどの圧倒的なバースト耐性を得られます。
Bl(ブリッツ)ディスクが組み込まれているロードスプリガン.Bl.D'はデフォルト構成でも反則じみた強さを持っているベイですが、攻撃力または防御力に特化させることで更に性能を高められます。
以下の記事では、ロードスプリガンのおすすめ改造についても紹介しているのでチェックしてみてください。
まとめ
バランスタイプとは何だったのかと疑問を抱くほどに尖った構成の、序盤~中盤で勝負を決めにいくアタックタイプのベイブレードとなります。
- 1段目のロックのみが硬いジョーカーチップ
- 1~2段目のロックのみ機能するジャッジメントレイヤー内側のラバー
- 持久力に乏しく攻撃に特化したトリックドライバー
1つ1つはトリッキーなパーツながら、意外にもそれぞれがお互いマッチしている絶妙な構成となっています。
しかし、ジャッジメントレイヤー内側のラバーや、バトル中の衝撃で動きが大きく変化するトリックドライバーなど、運要素も大きく絡む構成です。
そうした要素がバトル中の状況次第でマイナス方向に噛み合う可能性もあるため、延長戦など「確実に勝ちたい場面」での使用は避けています。
とはいえ全体的に重量級のパーツで構成されているのもあって、強さにブレこそあるものの、殴ることにかけてはとにかく強いベイですね。
バーストフィニッシュ・オーバーフィニッシュを狙って戦うベイとして優秀で、何よりも使っていて楽しいベイブレード、それがジャッジメントジョーカー.00T.Tr 斬です。