ベイブレードバーストの魅力といえば、やはり見た目にも派手なバーストフィニッシュです。
公式のルールからも、1点のスピンフィニッシュ・オーバーフィニッシュと比べて、1度で2点を得られるバーストフィニッシュの重要性はよくわかります。
そのため「バーストさせやすさ」はベイブレードの強さを決める大きな要因となりますが、同じくらいに重視しなければならないのが「バーストされにくさ」です。
これまでにも、硬いロックなどでバーストされにくい工夫をしてきたベイブレードは多くありましたが、今回紹介するのは待望のロック回復機能を備えた画期的なベイブレード『B-148 ヘブンペガサス.10P.Lw 閃』です。
B-148 ヘブンペガサス.10P.Lw 閃 パーツ構成
今回ご紹介するのは『B-148 ヘブンペガサス.10P.Lw 閃』です。
2019年8月10日に発売され、私も予約購入して入手しました!
初登場となるパーツを数多く収録していますので、詳しく見ていきましょう。
レイヤー:ヘブンペガサス 閃
まずはレイヤーのヘブンペガサス 閃から。
ブルーとグリーンの中間のような鮮やかな色味のクリアーパーツで、とても爽やか見た目ですね。
先日紹介したジャッジメントジョーカーのT(ターン)フレームと同じ成形色になります。
ガチンコチップ:ペガサス
ペガサス | |
---|---|
攻撃力 | 0 |
防御力 | 1 |
持久力 | 2 |
重量 | 0 |
機動力 | 0 |
バースト力 | 0 |
今回が初収録となるペガサスチップは右回転のガチンコチップです。
最大の特徴は、このロック形状。
2段目のロックの段差が長く、それによって2段目と3段目の間で「カッチリとロックされていない状態」になりやすいのです。
この仕組みが、今回登場したヘブンベース専用とも呼べる設計となっています。
ウエイト:閃
閃 | |
---|---|
攻撃力 | 0 |
防御力 | 0 |
持久力 | 2 |
重量 | 2 |
機動力 | 1 |
バースト力 | 0 |
ウエイトは重さを少しずつ6ヶ所に分散させた閃を内蔵しています。
外側にバランス良く配置されていることで持久力に優れたスタミナタイプのウエイトです。
ベース:ヘブン
ヘブン | |
---|---|
攻撃力 | 1 |
防御力 | 0 |
持久力 | 5 |
重量 | 3 |
機動力 | 0 |
バースト力 | 1 |
今回の目玉であるロック回復機能「ロックリバース」を備えたヘブンベースも、ペガサスチップ同様に新規パーツです。
ロックが半分程度まで進むと、内蔵されたカウンター刃が露出する仕組みになっています。
このカウンター刃の役割は攻撃でなく、強い衝撃を外から受けるとロックが戻るという回復用のギミックです。
しかし、ロックが進みきってカッチリと固定されてしまうと、戻す際にも大きな衝撃が必要になります。
その点、ペガサスチップの場合には2段目から3段目にロックが進むまでの間が長く、「2段目は越えたけどロックで完全に固定されていない状態」を作れるため、ヘブンの回復ギミックをより活かしやすくなるということですね。
ディスク:10(テン)
10(テン) | |
---|---|
攻撃力 | 0 |
防御力 | 2 |
持久力 | 0 |
重量 | 1 |
機動力 | 2 |
バースト力 | - |
ディスクはフレーム対応の10(テン)を採用しています。
大径10枚刃を搭載した内重心のディフェンス系ディスクです。
衝撃を受けることで回復するヘブンベースの仕組みを考えると、攻撃をどっしりと受け止められる内重心のディスクとの相性は良さそうですね。
フレーム:P(プルーフ)
P(プルーフ) | |
---|---|
攻撃力 | 0 |
防御力 | 0 |
持久力 | 2 |
重量 | 0 |
機動力 | 0 |
バースト力 | 0 |
ディスクに取り付けるフレームは、滑らかな形状によりスタジアムとの接触による回転ロスを防ぐP(プルーフ)です。
これまでですとロングベイランチャー Lセットくらいしか入手方法が無い希少なフレームでしたので、こうしてブースターに収録されることで、強力なパーツを簡単に手に入れられるのはありがたいですね。
ドライバー:Lw(ロウ)
Lw(ロウ) | |
---|---|
攻撃力 | 0 |
防御力 | 1 |
持久力 | 4 |
重量 | 2 |
機動力 | 0 |
バースト力 | - |
新規パーツのドライバーには、その名の通り、背の低さが特徴のスタミナ系ドライバーであるLw(ロウ)を搭載しています。
高さを抑えることに加え、軸の周囲にはメタル素材を採用したガードパーツを配置することで、ベイブレード全体の低重心化に貢献してくれるパーツです。
シャープな軸先に、さらにメタルのガードパーツの部分はフリー回転することで、これまたスタジアムとの摩擦を軽減してくれる、まさに持久タイプのドライバーですね。
デフォルト構成
合計点 | |
---|---|
攻撃力 | 1 |
防御力 | 4 |
持久力 | 15 |
重量 | 8 |
機動力 | 3 |
バースト力 | 1 |
ヘブンペガサス.10P.Lw 閃をバーストベイスタジアムで戦わせてみた感想をまとめていきます。
まず、ヘブンペガサス.10P.Lw 閃のデフォルト構成での強さですが、数値の上では噛み合っているように感じるパーツ同士の相性が、実戦では正直なところ微妙な印象を受けました。
たとえばヘブンベースのロック回復機能についてですが、ペガサスチップとの組み合わせですと回復できずにバーストされてしまうことが非常に多いのです。
これは、ロックが進むくらいの衝撃を受けてしまうと、ペガサスチップの特徴である「2段目と3段目の間をうろうろする状態」で止まらずに、そのまま3段目まで進んでしまうのだと考えられます。
加えて、2段目のロックを長くしてしまった影響で、最後となる3段目のロックは緩めになっており、その結果として回復する暇もなくバーストされてしまうレイヤーとなってしまっているのでしょう。
また、Lw(ロウ)ドライバーもなかなかのクセモノです。
フリー回転のガードパーツ+シャープな軸先ということから、静かに長く回り続けるかと思いきや、相手と少しでも接触してしまうと、途端にガタガタと振動を始めてスタミナを失ってしまいます。
攻撃を受けてベイが傾いた時に、メタルのガードパーツがスタジアムとの衝撃や摩擦を滑らかに受け流すことが出来ていないためでしょう。
軸先そのものがフリー回転した方が良かったのでは…と、今のところはあまり使いこなせていないパーツです。
ロック回復機能を生かすおすすめ改造
デフォルト構成ではロック回復機能を活用しきれず、性能は微妙と感じたヘブンペガサスですが、ヘブンベースの仕組みを活かせるカスタマイズにすれば一転、強力な耐久型レイヤーとなります!
考えるべきヘブンベースの仕組みとは、ある程度ロックが進むと回復機能が使えるようになるという点です。
逆に言えばロックが全く進んでいない状態では、ただの大きなレイヤーです。
さらに、ロックが硬い場合、ロックが進みにくい代わりにロックが戻りにくく…つまり、回復しにくくもなります。
つまり、1段目のロックが硬いジョーカーチップなどは、ヘブンベースとの相性が良くないチップということですね。
逆に、後半のロックが硬いヒュドラチップはなかなか相性が良さそうな感触でした。
特にランダムレイヤー Vol.2に収録されているポイズンヒュドラに付属するヒュドラチップはヘブンベースと成形色が同じで、カラーコーディネートの点でも優秀です。
ヘブンベースとの組み合わせはアシュラチップがベスト
しかし、実際に試していて、ヒュドラチップ以上にヘブンベースとの相性が良いガチンコチップを見つけました。
それが、7段のロックを備えたアシュラチップです。
ロックの段数が7段と細かいアシュラチップですと、最終ロックまで追い込まれる前に、ヘブンベースのカウンター刃を機能させられます。
1つ1つのロックは緩いものの、すぐにロックが進む分だけ回復機能の試行回数を増やせるのか、バーストされることが驚くほど減りました。
ランダムブースター Vol.16に収録されているフレアアシュラのアシュラチップは色味も青系ですので、見た目においてもヘブンベースとの親和性はかなり高いですね。
幻ウエイトでバースト耐性さらにアップ!
チップの交換だけでもかなりの効果を得られたのですが、さらにバーストされにくさを高めてくれたのが、幻ウエイトです。
ウエイトと言いつつ、重さではなくラバーの摩擦力でバースト耐性を高めるパーツなのですが、この幻ウエイトをアシュラチップ+ヘブンベースに組み合わせた時の粘り強さは快感すら覚えます。
ガチガチのロックで進ませないのでなく、攻撃をいなし続け、さらにはその攻撃を利用して回復と、持久型にふさわしい「いやらしさ」を秘めたレイヤーに仕上がりました。『ヘブンアシュラ 幻』おすすめです!
イベントで限定配布された幻ウエイトですが、このたびヘブンペガサス.10P.Lw 閃と同時発売した『B-149 GTトリプルブースターセット』に同梱されているため、入手がグッとしやすくなったことも嬉しいですね。
まとめ
ロックの硬さとは異なるアプローチでバースト耐性を高めた『ヘブンペガサス.10P.Lw 閃』ですが、レイヤーのポテンシャルには相当な高さを感じられました。
チップやウエイトを変えることで性能がグッと向上する点からも、GT(ガチンコ)レイヤーシステムならではの魅力を味わえます。
デフォルトのままが1番強かったら、カスタマイズの楽しみがありませんからね。
さらに、新規パーツのLw(ロウ)ドライバーや、これまで入手難易度の高かったP(プルーフ)ドライバーなど、パーツ取りとしてもたいへん優秀なセットになっています。
バーストを狙いに来る攻撃的な相手をいなして勝利を収める、そんな「いやらしさ」を秘めたベイブレードを作る材料として活用してみてはいかがでしょうか。